鉄道ファンの会(第一回定例会)報告

小金井稲門会の皆様

紫陽花の花が日ごと色づく季節、皆さまいかがお過ごしでしょうか

去る5月24日土曜夕方(16時30分~18時)、公民館貫井北分館にて新部会・鉄道ファンの会の第一回定例会を、13名(運営部除く)もの稲門会会員の方々の参加をいただき開催することができました。概要は以下のとおりです。

  1. 会の目的と概要説明(乗り鉄 堀地  20分) 

   3月の役員会にて新部会発足の承認をいただいた設立趣意書に従って当会の目的や活動の概要を説明し、併せて運営部の紹介をしました。

2.関東周辺の小旅行案内として以下の鉄道と沿線観光地の紹介(旬の見どころ、グルメ等を含む)をパワーポイントで作成した画像を投影をしながら

行いました。(横山 20分)

  ①江の島電鉄の旅

  ②成田線・銚子電鉄の旅

3.立松顧問より鉄道ワンポイント基礎知識として「軌道の構造」について紹介・解説をいただきました。(立松 20分)

  ・軌道の種類

  ・まくらぎ

  ・レール

  ・分岐路

  ・軌間(狭軌、標準軌、広軌の違いを含む)

4.当日の発表内容について質疑応答の時間を設け、さまざまな鉄道に関する質問をいただき、主として立松顧問に応答いただきました。(30分)

参加いただいたみなさんの鉄道に関する興味の広さ・深さを実感した時間でした。

次回(第2回)の開催については、第1回の会場では未定であったため、後日、アンケートを実施し、会員の皆さんの意向や意見を 踏まえて決定することとしました。

その後アンケート実施し、50才代の参加会員からの要望を少し長くなりますが、ご紹介します。

要望…なかなか参加できない立場で差し出がましいんですが、私が皆さんのお考えを知りたいのは次のようなテーマとなります。

テーマ「鉄道とウェルビーイング ~なぜ鉄道は人の心を癒すのか?」

私自身、長年、仕事として障害福祉サービス(移動支援)に従事しており、言葉で自身の意思を伝えることが難しい重度の自閉症の方や精神疾患をお持ちのご利用者様と日々接しています。驚くべきことに、こうしたご利用者様の多くが、かなり高確率で鉄道をこよなく愛しているのです。

ご自宅やグループホームでは落ち着かない状態の方でも、鉄道に乗ると途端に穏やかになる、といった光景を数えきれないほど目にしてきました。しかし、彼らがなぜ鉄道に魅せられ、心が落ち着くのか、その理由は未だ解明されていません。彼らは言葉で自分の心境を語ることがほとんどできないためです。

それで私は、鉄道が好きな人たち、しかもその理由を的確に言葉で表出できる人たちと深く議論して、鉄道が持つメンタルヘルスへの良い効果についてそのメカニズムを探り出したいと考えています。

提案テーマの主な切り口
このテーマを多角的に捉えるため、以下の切り口が考えらそうです。

人類学・哲学的な視点からの考察: 障害の有無に関わらず、なぜ人類は鉄道に惹かれるのか? 鉄道が「人間とは何か?」「人間にとっての快の本質は?」といった普遍的な問いにどのように繋がり得るのか、哲学的な視点も交えながら議論してみたいと思います。

社会包摂(インクルージョン)と鉄道: 国連SDGsが掲げる「誰も取り残さない社会」において、鉄道が果たすべき役割は大きいと考えています。地方における交通弱者の移動手段確保や、障害のある方の鉄道旅行の権利といった具体的な課題を通して、鉄道の豊かさが社会全体の豊かさ、すなわち「鉄道に乗合せる人々の寛容さや社内の雰囲気が、その社会の余裕や優しさ、インクルーシブネスを表している」という仮説についても考察を深めたいです。

具体的な事例と体験談の共有: 私が仕事で出会ったご利用者様の事例を交えながら、鉄道がもたらす癒しの効果について具体的な体験談を共有し、皆さんのご意見を伺いたいです。

このテーマで議論することの意義
このテーマは、単なる鉄道趣味の範疇を超え、人間の心理や社会のあり方といった、より本質的な問いに繋がる可能性を秘めていると信じています。鉄道という共通の「好き」を入口に、新たな発見や知見を稲門会のみなさまとで共有できたら素敵だなと思います。

これからも楽しみです!

皆さまの参加を心よりお待ちしております。

小金井稲門会 部会 鉄道ファンの会 

横山、中村、堀地